Scrum Fest Sapporo 2020のKey Noteを観る会に参加しました
この記事は「ScrumFestSapporo2020 Advent Calendar 2020」の4日目の記事になります。
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2020/11/26(水)に[オンライン]Scrum Fest Sapporo 2020のKey Noteを観る会に参加しました。
Scrum Fest Sapporo 2020でお話していただいたエバッキーの基調講演を見るオンラインイベントです。
自分達がやったイベントのサテライト的な催しが北海道以外で開催されるのは嬉しいですね。
さて、私がエバッキーの録画見るのはもう3回目です。
1回目:スクフェスの基調講演。スタッフ作業しながら聞いていたため途中で話を見失った。スライドがないので途中で迷子になると本線に戻れない。
2回目:アウトプット(ブログ記載)するために自宅で録画を見る。また迷子になりそうになったので紙にキーワードを書きながら聴く。ようやくここに書いてあるくらいのことは理解できた。けど改めてブログを見直すとまだ「点」って感じ。
3回目:今日。ようやく”connecting the dots"できてきた気がする。
今回なりのまとめです。
成果=方法論+能力が基本原則
日本でScrumを導入している企業の多くは、Scrumの導入は頑張るし、Scrumがうまくいっているかの測定は論理的に検証しようと言う。なのに能力が高まっているかや人選が正しいかについては論理的に検証しようとしていなくて「経験で~」とか「過去にこれでうまくいったから~」ということを根拠にしていることが多い。
Scrumの導入だけでは成功にたどり着けない。もし仮にそれでうまくいったんだとしたらそれは「他社がScrumを導入し出したら追い付かれる」ということ。
方法でうまくいっていない時に方法以外のエッセンスを良くしようと努力していないし、能力をあげること(自己研鑽)している人が少ない。
自己研鑽について
組閣や人選について勉強している人が少ない(そういったことについてエバッキーが質問される機会もほぼない)。
失敗が成功につながるというものの、やみくもに失敗して成長につながることはない。成長は、失敗を論理的根拠に基づいて検証して改善するから成長になる。
POの人選や役割について
日本には優れたPOが少ないように思う。感覚(経験)を根拠にしている人が多い印象。
POはプロダクトのROIを最大化する人。(秘書問題を例にあげて)ROIを最大化させようと思ったらただ順番付けるだけではなくタイミングも考えて優先順位をつけないとならない。優先順位とタイミングがプロジェクトの成功に大きな影響を及ぼすからそんなに簡単な仕事ではない。
だから、POの選定も論理的根拠に基づいて選考し「この人でなければならない」という理由がある人を選出する。
基準
論理的根拠がないということは、立ち戻るための共通の地点、つまり"基準"がないこと。
特に集団作業の場合は感覚による基準でなく論理的根拠による基準が必要。感覚は人それぞれなので共通地点にならない。
論理的根拠があれば、結果が悪くても課題特定はできる
未来予測と過去分析
未来予測でつかう情報と過去分析で使う情報は別なもの。頭の使い方も違う。
未来予測は「論理から入って→結論づける」というアプローチ。Scrumだとスプリントプランニング。
過去分析は「最初は感覚から入って、論理と結びつける」。(答え合わせに近い感じかな?)Scrumだとスプリントレトロスペクティブ。
実行能力と未来予測能力は違うもの。「うまくいった=未来予測能力」が高いわけではない*1。
感想
3回聞いてわかってきたことは、90分間いろんなことを話していると思っていたけど、90分間同じことを繰り返し伝えていたんだなということ。
- 成果=方法論+能力
- 方法論だけで差別化はできない
- 経験や感覚ではなく、論理的根拠に基づいてROIを最大化する
- 未来予測も「今までこうだったからこうなる」ではなく、学術的根拠に基づいて予測する
- 論理的根拠に基づいた失敗であれば、課題を特定しこの先のやり方を変えることができる。つまり成長であり能力があがるということ
自分も「スクラムを導入してうまくチームに適用できることが成功への第一歩」だと思ってました。確かに第一歩なんだろうけど、2歩目3歩目と先へ進むにあたってはやはりフレームワーク以外の部分の成長が不可欠ですね。言われてみれば当たり前なことですが、言われるまでこういうことに立ち戻って考えたことがありませんでした。
「〇〇店のスープカレーキット」を使えばおいしいカレーを作れるようにはなるけど、言い換えれば誰でも同じようにおいしく作れるわけだし、自分にしか出せない味で他店と差をつけようと思ったらそこから先は腕前をあげるしかないですよね。
今回もまた勉強になりました。
すくすくスクラム仙台の皆さま、ありがとうございました。
参考
未来予測に関係する論文
*1:未来予測能力が低くてもバッファがたくさんあればうまくいく。