Scrum Fest Sapporo 2020 参加レポート #2 : アジャイル札幌 Learn from experience and continue to repair wholeness
Scrum Fest Sapporo 2020の参加レポート2つ目です。
1つ目はこちらです。
今回はしまださんの招待講演について書きます。
アジャイル札幌: Learn from experience and continue to repair wholeness 島田浩二さん(@snoozer05)
2017年までアジャイル札幌のメンバーとして一緒に活動していたしまださんです。
自分の中では島田さんじゃなくて「しまださん」です。
なんかこう、ひらがなのやわらかいイメージ。
こちらのセッションは、札幌の悩める開発者に向けてしまださんが体験したことやその中で感じたことを4つのメッセージとして話してくれました。
こちらも特に印象に残ったことと自分が感じたことを以下にまとめます。
- 全体を意識する
- "単に石を切り出す場合でも、常に心に聖堂を思い描かねばならない"
- 全体とは切れ目のない連続体。聖堂が全体なのではなく聖堂とその周囲の世界(景色、人、営みも含めたすべて)と調和している状態
- ひと・プロセス・プロダクトの"いきいき"の連鎖
- action->feedback->lean->repair->transform…の繰り返し、それは呼吸のようなもの
- 感情に耳を傾ける
- 人ではなくプロセスをリードする
- チームの成長は常にゆらいでいる、その状態に応じたリードの仕方がある
- 有機的リーダーシップ
- エラスティックリーダーシップにヒントはある
- 練習する
感想
3つめのメッセージで「プロセスをリードする」という言葉がありましたが、この招待講演の場でしまださんが私達にメッセージを伝えてくれそれを聞いた人たちの心に変化があったのなら、これがまさに「場を前に進ませる=プロセスをリードする」ということなんだと思います。
しまださんは言葉の選び方がとても上手でいつも柔らかい。
イメージで言うと白い綿毛みたいな感じなんですが、そのメッセージはしまださん自身が経験し考えて試行錯誤した結果が言語化されたものなので柔らかい中にも芯を感じます。
これもおなじく「action->feedback->lean->repair->transform」の結果がしまださんのメッセージそのものだからなんだと気づきました。
しまださんの言葉が深く心に刺さるのはなぜだろうと考えていたんですが、このセッションのメッセージそのものを今リアルタイムで体験できているからなんですね。
なにか違和感を感じたらそれを解決する方法を探し手を動かして知見をためる、そしてその営みを呼吸のように何度も何度も繰り返す。ebackyとしまださんは表現は違えど伝えていることは似ていると思いました。
一方でebackyの「感覚を頼りにせず論理的に仮説検証する」と、しまださんの「きちんと説明できないことを恐れない」と対照的なアプローチにも思えますが、私にはそれがまたグッときました。
なんか著名な人が「こうあるべきです」っていうと、それが正解でありそれしか正解がないような気になってしまうんだけど、答えは必ずしも1つじゃなくその人の経験によって導き出されるものなんだということをお二方が示してくれた気がして、「自分には自分なりの答えがあって良い」ということを強く感じました。
登場した本
- 作者:AndrewHunt,DavidThomas
- 発売日: 2017/07/14
- メディア: Kindle版
ザ・ネイチャー・オブ・オーダー 建築の美学と世界の本質 生命の現象
- 作者:クリストファー アレグザンダー
- 発売日: 2013/09/11
- メディア: 大型本
- 作者:マイケル・ウェイド,ジェイムズ・マコーレー,アンディ・ノロニャ,ジョエル・バービア
- 発売日: 2019/08/23
- メディア: 単行本
- 作者:クリストファー アレグザンダー
- 発売日: 1993/10/01
- メディア: 単行本
- 作者:KentBeck,CynthiaAndres
- 発売日: 2017/07/14
- メディア: Kindle版
- 作者:G.M. ワインバーグ
- 発売日: 1991/10/01
- メディア: 単行本
- 作者:Roy Osherove
- 発売日: 2017/05/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)