いづいづブログ

アジャイルコーチになりたい札幌在住SEです。アジャイル札幌スタッフ&ScrumFestSapporo実行委員。Like:パクチー/激辛/牡蠣/猫/初期仏教

危機ドリブンと安心ドリブン

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最近の会話の中で"危機感"というワードが出てきたことがあり、改めてこの危機感について考えてみたので雑多なメモです。

危機ドリブンと安心ドリブン

アジャイル界隈の人達と話をするときは危機感を煽って何か行動を変えようとすることを”危機ドリブン”、危機ドリブンと対比的な関係で紹介されるのが”安心ドリブン”という表現で会話することが多いです。

この2つについてはwitch&wizards incの森さんのnoteがめちゃくちゃわかりやすいです。

森さんの丁寧でわかりやすい文章はほんとに脱帽します。ぜひ読んでほしいです。

note.com

ここから先はメモなので粗くまとめ。

私と危機ドリブン

危機ドリブンが効果的なケース

  • 自分で自分自身を鼓舞する場合。最終的に自分の行動を促すのは自分でしかない。

  • とにかく決められた短期間だけ乗り切りたい場合。ターボ的な使い方。

危機ドリブンが効果的に働かないケース

  • 長期的に危機感を煽ってくる場合。失敗したらどうしようということばかり気になってそこしか考えられない状態が長く続きやる気がなくなったり逃避したりする。

  • 交換条件をつけてくる場合。「いつまでに○○やらないと給料下げる」「〇〇しないなら部署変える」など。この条件が給与や雇用にかかわる場合社員の反発がかなり大きくなると思う。あと、言い方によってはパワハラ認定される。

  • 明確な理由がない、理由があっても理不尽な場合。理由に納得できないのにやれやれ言われてもね、って思って冷めてしまう。

  • 圧が強い場合。プレッシャーを与えられるのが本当に苦手。でも自分が自分で与えたプレッシャーには割と耐えられるというのはあるけど。

私と安心ドリブン

安心ドリブンが効果的なケース

  • 自分自身で自分の行動をコントロールできている時。不安な要素がなくて心理的な安全が確保されている状態だとモチベーションがあがったり新しいアイディアが生まれたりする。普段は手がでないことにもやってみよう!という勇気がわく。困難な状況でも割と根気強くまい進できる。

安心ドリブンが効果的に働かないケース

  • なまけ癖がついている時。こういう時は危機ドリブンが本当に頼りになる。試験はだいたいこれで乗り切るタイプ。

私 is 何者

3つの質問では全て「2」で、生粋の安心ドリブン人間でした。

もともと危機感を煽ってくる人は苦手ですが、生粋の安心ドリブン人間なのが大きく影響しているかもしれないです。 自分の場合、

  • 危機ドリブンは、「これは危機的情状況である、やらねばやばい」と自分自身で認知できた場合、有効に働く
  • 安心ドリブンは、心理的安全がある状態でモチベーションが高く保てることに取り組んでいる場合、有効に働く

という気がします。

一方、組織では

ここまではずっと私の場合の話でしたが、一方組織では

危機ドリブンタイプの人の方が、経営陣など周囲から見て活躍が分かりやすいため、上司やリーダーに抜擢される傾向があります。

 

ここでの、大きな誤解は危機にモチベートされる人は少数派だということです。

このギャップがほんとすべてを物語っているなぁと。

危機ドリブンが悪いとは思っていないのですし、危機ドリブンが窮地(試験とか宿題とかイベント前の資料作りとか)を救っているのは間違いないです。

でも使い方を間違えると、社員の損失という大きな損害に繋がりかねないのでそうなる前に現状を把握して、適切なタイミングでそれぞれ駆動していくのが大切だと思いました。

森さんの記事はほんとに何度読んでもわかりやすくてため息がでます。*1

*1:オンラインでお話した時の語り口調も仏のようにやさしく心地よい。