いづいづブログ

アジャイルコーチになりたい札幌在住SEです。アジャイル札幌スタッフ&ScrumFestSapporo実行委員。Like:パクチー/激辛/牡蠣/猫/初期仏教

Scrum Fest Osaka 2021 keynote『誰も嫌な思いをしない変化』

https://confengine.com/conferences/scrum-fest-osaka-2021

Scrum Fest Osaka 2021

2021/06/25に開催されたScrum Fest Osaka 2021 Day 1のキーノート、しーばさんの「誰も嫌な思いをしない変化」を聞いて今の自分の環境と重なるところが多かったので感想を書きます。

www.scrumosaka.org

confengine.com

え、嫌な思いをしないで変化ってできるの?

私がしーばさんの講演タイトルを見てもっとも興味深かったのは"誰も嫌な思いをしない"というキーワードでした。

なぜかというと、変化には時として克服が伴うし克服は辛い思いをしながらするものだと思うからです。

乗り越えた後にはいろんなことが良くなっていることが多いので変化は歓迎するべきと思います。 一方、その過程で「辛い」という感情と「できていない」という現実に長期的に向き合っていかなければならないことも多く、それは私にとって"苦痛"でした。 だから誰も嫌な思いをしないで変化できるならその方が持続的な変化を期待できるのではと思いました。

嫌な思いの正体

頭では「やらなきゃいけない」とわかっているけど心では「面倒くさい」。このように「頭の流れ」と「心の流れ」が違うと「嫌な思い」が生まれる。

そうか、これが嫌な思いの正体なんだ。

例えば「もっとこういうことができるようになってほしい」と期待を伝えられるとき、本来期待はわくわくするものなはずなのに、重いと感じることがあります。 それは自分で理解していつつも、心が抵抗しているからなんだとわかりました。

  • できるようになるべきだとわかっているけど、苦手
  • できるようになるべきだとわかっているけど、他のこともやらないといけない
  • できるようになるべきだとわかっているけど、そんなに興味がない
  • できるようになるべきだとわかっているけど、違うことがしたい
  • できるようになるべきだとわかっているけど、できることも見てほしい

こんな感情が沸くときその期待は私には重く、心には嫌な思いが生まれます。

チームが自走するために

相手に期待をしない

自走できるチームを作るには「目の前の誰か一人の行動を変えること」を続けること。 そのためにしーばさんがとっている自分自身の行動の1つは「相手に期待をしない」です。

相手に期待をすると、自分の期待通りにならないとイラッとしてしまい「思い通りにならない」「思い通りにしたい」という自分の感情に注意が向いてしまったり、相手に問題があるのではと考えてしまい、本来の目的から脱線してしまったりします。

そしてしーばさんはうまく行かなかないのは相手せいと考えてもなにも進まないということに気づいて以来相手に期待をしなくなったそうです。

相手に期待をしないことで、期待通りにならない時に起こる自分の気持ちと距離を置くことができます。

相手の気持ちを考えない、相手の気持ちに向き合わない

相手の気持ちを想像する時、自分は相手にどう思われるか?ということも同時に気にしてしまい、 相手の気持ちに向き合う時、自分がうまく答えよう導こうという気持ちに意識がいってしまいます。

なので、相手と向き合うのではなく相手と並走するスタイルにしているそうです。

自分の行動を変える

しーばさんは、誰か行動を直接変えようとせずに自分の行動を変えることで相手の行動が変わることを促すようにしています。相手の行動が変わらなかった時は自分の行動を見直して、自分の行動の方を変えるそうです。

良いところを伸ばす

前述したように克服するというのは、多くの場合嫌な思いが伴います。 苦手なところを無理に克服しようとするのではなく、苦手なところはチームで補える仕組みをつくり 、個々では得意なことをもっとより伸ばせるとようにしているとのことです。 苦手なことに関しては「取り組む数は2つ」などと決めてこれは頑張るけどこれ以外はやらない、と決めて取り組んでいるようです。

これだと楽しそう。

感想

うちの会社の自走できるチームを目指しています。でもなかなかそんな簡単にはいってません。 自分はバリバリコード書いたりするのはまだ苦手ですが、チームを良くすることや流れを作ることは人より得意だと思っているので少しでも楽しくなるように、昨日よりもっと良くなるように積極的に取り組んでいます。

だけど最近は、色んなことが起きていく中でチーム作りのような「成果の測りづらい取り組み」に対して、やる意義を感じられなくなっているのも事実でした。 だからこのセッションは自分の今の状況とすごく重なるところがありとても刺さりました。

最近心身ともに疲れていたので本当はスクフェス大阪の当日参加はやめて休息日にしようと思っていました。でも朝起きてベッドの中でしーばさんの講演を聴いて「やっぱり参加したい」と思い、今札幌トラックに参加しています。

札幌トラックでもさとりゅーさんがしーばさんのセッションの重なるようなお話をされていて、やっぱり参加すると元気になれますね。

しーばさん素晴らしい講演本当にありがとうございました。