積ん読解消のヒント
1/6~1/8までの3日間、Regional Scrum Gathering Tokyo 2021に参加しました。
3日目のOST(Open Space Technology)で私があげたテーマが「本を読むのに時間がかかりすぎて積ん読が溜まって困ってる」でした。
たくさんの良いアドバイスをいただいたのでまとめておきます。
このテーマにした理由
読書って自分の中にある「感覚的にはわかってるけどうまく言語化できないこと」を「こういうことだったのか!」にしてくれる瞬間がたくさんありますよね。そう、暗黙知と形式知が出会う瞬間です。この出会いがあることによって今まで言語化できていなかったことが、以降自分の言葉で伝えられるようになります。
なので、自分の言語化能力をあげるために本を読むことが必要だと思っています。
ところが本を読むのがヘタなのかとにかく1冊読み終わるのに時間がかかり積ん読が全然減りません。
いろんな知見を増やすためにもう少し読書ペースをあげたいと思いみなさんの積ん読解消法をきいてみました。
ちなみに自分の読書スタイルはこんな感じ。
- 順番に読む
- よく言ってることがわからん、手が止まる(★)
- 一旦先に進んでみるけど、前の部分が理解できてないのでやっぱりわからん
- 意を決して、★に戻ってマインドマップを書きながら理解する
- 進む
- わからん、4に戻る
3歩進んで2歩下がる水前寺清子スタイルです。書いてて我ながら非効率だなと思いました。
テーブルに集まってくれた方々の反応
- わかりみ
- わかりみのかたまり
- 分かります!
- 積ん読の課題は本当に深刻
- 衝動買いしたけど読める気がしない
- 本屋行って衝動買いするけど、最初の10pでしんどい。開かなくなる
積ん読解消したいと思っている人は意外と多い。自分だけじゃないんだなぁ。
積ん読解消のヒント
1: 〇〇駆動で読む
- 定期的に強制的に読むイベントがあると読み進められる
- 1ヶ月に1回、読んだ内容を共有するイベントを作る。締切駆動で読む
- 図書館締め切り駆動。図書館で借りて返却日までに読む。返却後でも続きを読みたかったら買う。
- ラックに積まれているプレッシャー駆動もつかえますね。
- 自分の生活する場所(デスクにこの本、リビングにこの本、トイレにこの本)に本を置いておく
- 社内でbooklog共有して、ピアプレッシャーをかける
- 長期休みで一気に積読解消します
イベント駆動/図書館締め切り駆動/プレッシャー駆動など。おもしろい。
2: 読み方を工夫する
- とりあえず僕のやり方ダンプ
- まえがきとあとがき読む
- 中身をマーキングしながら素早く読む
- マーキングした部分をテキスト化(Kindleとか楽)
- そこを数回読む
- それに関係しそうなところを読む
- 書きながら、必要なところを読む
- 僕は章ごとに重要だなとか気づきを得た部分をメモしながらよんで、最後にざっと見直してみます。あとはそれをそのままブログにアップしてます
「浅く何周かする」は自分も効果ありました。2周目のほうが「あ、こここういうことか!」っていうひらめきが多かったです。1周目で前提知識がついたからですかね。1周目で理解しようと思うのやめました。
3: 何冊か平行する
- 1冊だけ集中して読まないこととTwitterでアウトプットしていますね
- 読むの遅いなってとき、頭に入ってこない時、自分に知識が足りてないかも。一歩手前の本を読んだりする
- 1並行読みやるようになってちょっと読書力UPしました。
- 1私も並行して何冊か読みます。一冊だとすぐ飽きてしまう。。
- 技術書だけよむとか辛いので小説を並行して読んだりします
ちょっとずつおつまみするやつです。その時の気分で読む本を変えるのが読書のコツって誰かいってたな。
4: 全部読もうとしない
- その本から得られることの8割は、その本の2割の部分から得られるってどこかで読んでから完璧主義やめました。
- プレッシャーに弱いので、楽しいところだけ読む
- 詳しくなった本は早く読めるけど、知識は増えない。ゆっくり読めることを前向きに、焦らないで読む
- 時間がかかることをそんなに気にしないでいい気がします。
本は相性もあるのでちょっと難しいな合わないなと思ったらやめてもよい。自分は買ったら全部読むと思い込んでいたのでこれはいいことを聞きました。
5: 場所と時間と仲間
- 風呂で読んでる
- カフェとか行って、本しか読めない環境に身を置いたりすると集中できますね。
- サウナで本読んでる人いた
- 夜より朝
- 早起きして読む習慣
- 夜は疲れているので読めない
- ABDの読書会の仕方もおすすめですね。
自分はめったに早起きできない人間ですが間違って早く目が覚めた時に読書したら確かに集中できました。読書に集中できる環境づくりも大事です。
6: 最初から積ん読として購入する
- 積読する用に買って、読みたくなったタイミングで読む
- 雑読しておいて、本が呼んでくれる
- リファレンス系の本を積んでおいて、必要な時に読む
これ目からウロコでした。買ったら今読まなきゃいけないわけじゃないですもんね。
確かに、流行ってるから買って読んだときはあんまり頭に入らなくて、今こそ必要って時に読んだ方が吸収率高い気がする。本が呼んでくれる時を待つ。深い!
番外編
- 消化をあきらめて、書籍からのエネルギーだけをもらう
- 徳を積む
ふむ…。自分はまだまだ修行が足りないのかもしれません。
紙派?電子派?
紙/電子/併用と様々でした。 自分は紙派ですが字の小ささが辛くなってきたので、そろそろ電子もありかな。 ちなみに併用派のみなさんはこんな感じで使い分けてます
- 同じ本を物理・電子両方買うことも
- 雑誌系はかさばるので電子、単行本は紙
- 最近は技術書は電子かなあ
- 繰り返し読みそうなときは紙、それ以外は電子って気持ちです
- サインがもらいたいときは紙!
おわりに
実はOSTのテーマをこれにした理由が、『プロダクトマネジメント』を読んでいて戦略について書かれた章あたりから難しくてよくわからなくなり、急ブレーキがかかって進まなかったためでした。
プロダクトマネジメント ―ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける
- 作者:Melissa Perri
- 発売日: 2020/10/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
ちょうど訳者のryuzeeさんがこの場にいらっしゃったので想いをそのままぶつけてみたところ、ryuzeeさん自身もこの章の訳は難しかったそうで何度も読んで書いてを繰り返したとおっしゃっていました。
なるほど、もともと難易度が高めの章だったんですね。
読書で止めたこと。本棚の整理、読みながらマインドマップとかを書くこと、最初から最後まで読むこと
— Ryutaro YOSHIBA (@ryuzee) January 10, 2021
(続き)本は消耗品。濡れたり汚れても構わない。とりあえず買う。積読上等。最後まで無理に読まなくてOK。本屋は出会いの場なので気になったら即買い。
— Ryutaro YOSHIBA (@ryuzee) January 10, 2021
私はちょっと読書完璧主義っぽかったので、以下2つを取り入れようと思います。
- 本には難易度、相性があるから全部読もうとしなくていい
- 積ん読は悪ではない。買って本が呼ぶのを待つのも良し
みなさんにも読書を楽しむヒントになれば幸いです。